フランスの医療費事情と海外旅行保険

フランスの医療費事情

フランスの医療技術および医療施設の水準は高く、世界でもトップレベルです。
ただ、フランスの医療制度は日本と異なる点がいくつかあります。

日本では、健康保険加入者は、窓口で医療費の自己負担分のみ支払いますが、フランスでは、一旦全額を支払い、自己負担分を差し引いた金額が払い戻されます。外国人観光客等の健康保険未加入者は、もちろん全額自己負担です。

また、フランスでは一般的に、公立の総合病院や専門病院で受診するためには、まず個人病院等のかかりつけ医を受診し、その医師からの紹介を受ける必要があります。直接総合病院にかかる場合は、かかりつけ医の紹介の場合より医療費が割高になります。検査が必要な場合は、検査専門の病院にかかる必要があり、日本のように一箇所で全ての診察が終わらない場合もあります。

診察は、完全予約制が基本で、手術の予約では、平均2ヶ月待ちとなります。
私立病院ですと、かかりつけ医の紹介がなくても、直接専門的な治療を受けることが可能です。また、英語対応が可能であったり、日本人医師がいる病院もあります。しかし、医療費は非常に高額です。

フランスと日本の医療費比較

フランスの医療費 日本の医療費目安
初診料 約3,600〜4,100円(公立)
約21,200〜24,500円(私立)
2,820円
救急車搬送費用 約23,000円 無料
盲腸治療費 約684,700円(公立)
約1,059,600円(私立)
約400,000円
(10割負担の場合)

※金額は、あくまで目安です。実際の金額とは異なる場合があります。

フランス旅行中の高額な医療費の事例

スキー中転倒し、首と背中を強打、骨折し手術を受ける。約3ヶ月後に帰国。

現地での治療費:約23,600,000円(搬送費用含む)

部屋で意識不明になり、現地でICUに9日間入院。両親が救援者として現地入り。医師の付き添いの元、帰国。インスリン依存型急性糖尿病と診断。

現地での治療費:約3,100,000円(搬送費用・救援者費用含む)

スキー中に事故に遭い、意識不明になる、3ヶ月の入院。

現地での治療費:約4,000,000円

フランス旅行における海外旅行保険の必要性

フランスで万が一のことがあった時、日本のように直接専門的な治療を受けたいですが、外国でかかりつけ医に紹介状を書いてもらうことは、難しいですよね。

やはり何かあった時は私立病院で受診することがお勧めです。私立病院の高額な医療費に備えて、海外旅行保険に加入しておくことが大切です。
クレジットカード付帯の海外旅行保険で十分だと思われている方もいらっしゃると思います。しかし治療費用の補償は200万円以下がほとんどで、十分な金額とはいえません。
クレジットカード付帯の保険だけで渡航し、事故に遭い、多額な医療費を自己負担した方もいます。是非、海外旅行保険に加入することを検討してください。

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