アメリカの医療費事情と海外旅行保険
アメリカの医療費事情
アメリカの医療技術は世界最高レベルであることは言うまでもありませんが、医療費の高さも世界最高レベルです。また、医療技術の進歩に伴い、更なる医療費の高騰を招いています。
万が一を考えると不安になりますね。
医療費が高額なだけでなく、アメリカで医療機関にかかる場合には、たとえ救急であっても医療費の支払能力の有無を治療前に確認されることもあり、支払能力がないとみなされれば充分な医療を受けることもできません。
そのようなことに備えるためにも、海外旅行保険に加入することは必要です。海外旅行保険に加入すると、保険会社と提携した医療機関ではキャッシュレスで医療を受けることができます。また、保険証券を提示することで、支払能力の証明にもなります。是非、アメリカへ行く際は加入してください。
アメリカと日本の医療費比較
アメリカで医療機関にかかる場合、初診料だけでも高額ですね。
アメリカの医療費 | 日本の医療費目安 | |
初診料 | 約15,000〜30,000円 | 2,820円 |
救急車(公営)搬送費用 | 45,900円 (民間の救急車もありますが、公営より高額です。) |
無料 |
盲腸治療費 | 1,624,400〜2,165,800円 | 約400,000円 (10割負担の場合) |
※記載された金額は、あくまで目安です。実際の治療費は、治療内容等により異なります。
アメリカ旅行での高額な医療費の事例
実際に、日本の方がアメリカでかかった医療費です。
■ 25歳女性/海水浴中に溺れて意識不明に
ハワイで海水浴中に、溺れて意識を失い、ICUに入院。約1ヶ月の入院の後、看護師付き添いのもと、プライベートジェット機にて、日本まで搬送。
現地での治療費:約3,000万円
■ 21歳男性/乗車中に交通事故で頭部強打
カリフォルニア州で乗車中、信号待ちをしているところに大型トレーラーがぶつかり頭部強打。入院23日間。医師と看護師の付き添いによるストレッチャー搬送にて帰国。
現地での治療費:2,178万円以上
■ 19歳男性/乗車中に交通事故で骨折
デトロイトで友人の運転する自動車に乗車中、車が道路を外れ回転し、受傷。右手を骨折し、ボルト固定手術。入院5日間、通院1日。
現地での治療費:229万円
■ 60歳女性/急性心筋梗塞に
ハワイで咳と吐き気で受信したところ、急性心筋梗塞と診断されたため、そのまま入院となる。入院13日間。
現地での治療費:1,942万円
■ 31歳男性/クモ膜下出血に
ラスベガスにて突然頭痛に襲われ倒れたまま、病院へ運ばれる。クモ膜下出血と診断され、そのまま入院となる。現地入院36日間。
現地での治療費:1,550万円
■ 35歳男性/急性盲腸炎に
腰痛があり現地で治療を受けたが、痛みが治まらず、発熱が続く。再度、総合病院で診察を受けたところ盲腸破裂が確認され、緊急手術の後、入院した。入院3日間。
現地での治療費:241万円
アメリカ旅行における海外旅行保険の必要性
アメリカでは、日本では考えられないほど医療費が高額ですね。万が一に備え海外旅行保険に加入することはもちろん、補償金額についてもよく考えて決める必要があります。
滞在期間が長くなれば、病気やケガで現地の医療機関にかかるリスクは増えます。逆に補償金額が少ないと、保険ではまかなえない医療費を自己負担することになったり、充分な医療が受けられないこともあります。
海外旅行保険に加入する場合、保険料の安さだけではなく 、旅行先の医療事情や滞在期間を考慮して、充分な補償金額のプランに加入することをお勧めします。
ご自身が持っているクレジットカードに海外旅行保険が付帯されているから大丈夫、と思っている方もいらっしゃるでしょう。
クレジットカード付帯の保険だと、病気による死亡に対しての補償がなかったり、病気やケガの治療に対する補償額が最高でも200万円のものが多数です。アメリカでは、200万円の補償であれば、盲腸の手術もできないかもしれません。
クレジットカードに海外旅行保険が付帯されていても、その補償をおぎなうために、別途海外旅行保険に加入していくことをお勧めします。備えあれば憂いなし。しっかり備え、旅行を楽しんでください。