世界遺産・万里の長城を巡る旅「万里の長城マラソン」
万里の長城を走ってしまおうというとんでもないマラソン大会があります。その名も万里の長城マラソン。欧米人主催の大会と中国人主催の大会があって、どちらも万里の長城を走りますが、もちろん全区間ではなくて万里の長城の一部を使ってのマラソン大会です。
実は私は中国人主催の万里の長城マラソンに出場しています。国内外いろんなマラソン大会に出場していますがこんな大変な大会は他にありません。だって万里の長城を走るんですよ。いろいろ無茶すぎます。
万里の長城というのは基本的に山の峰に作られるので必然的にアップダウンだらけになります。世界最大の階段レースと言ってもいいかもしれません。
会場は金山嶺長城でした。このイベントは混雑する八達嶺長城ではできないですよね。300人近いランナーが世界中から集まって万里の長城を舞台に競い合います。
参加者は欧米人が多いようですが日本人も40人近くが参加しています。欧米人のランナーは速そうな人も多いのですが、欧米人のランナーは「やめておいたほうがいいと思う」と言いたくなるような恰幅のいい人が何人も参加しています。
欧米人は基本的にポジティブというかチャレンジする事に意義を感じている人たちが多いのかもしれません。完走できるかどうかで悩んでしまう日本人よりも走ることを楽しんでいる人が多くいるような気がします。
日本人は本当に真面目ですね。ほぼ全員真剣な顔して駆け抜けていきます。フルマラソン、ハーフマラソン、10km、5kmあるのですが、男子はフルマラソンもハーフマラソンも10kmも日本人が優勝しました。
私はフルマラソンを走るのだけで精一杯で入賞どころか急な雨のせいで体力を奪われ残念ながらリタイアしてしまいました。中国まで来てなにしてるんでしょう。
悔しいのでまた参加します。世界遺産の万里の長城を走れるなんて他にありませんしね。それでもフルマラソンはきついな…とか思ったり。でも欧米人のように楽しめばいいんですよね。勝つことではなく走ることに意味がある。特に舞台は万里の長城ですから、ちっぽけな自分をギュッと丸めて、この世界観を楽しめる自分でいようと思います。